2011-09-12

WRC Rd.10 オーストラリア

ターマックの多い後半戦、グラベルで勝っておきたいフォード勢ですが、総合力でみても、なかなか勝てそうなトコって無いですよねぇ...。
大番狂わせのラリー・オーストラリア、勝ったのはミッコでした。

木曜のSS1、SS2はシトロエン勢が獲り、金曜の Day1。2本目のSS4で、ローブがクラッシュ、Dayリタイア。
開催場所がコフス・ハーバーへ移り、グラベルの路面としては、「普通」レベルかと思いきや、なかなかに難しいコンディションだったようですね。
また、2ndドライバーがオジェになって突き上げが激しいうえに、監督が戦略大好きなオリビエさんですので、Day2終盤までに確固たるリードを築いておかないと、チームオーダー出されかねませんからね。ローブも激しくプッシュしていたのでしょうか。

これでオジェvsフォードの図式になったかと思えば、午後のSS6でオジェがクラッシュ。これは頂けませんな。チームとしても、望みを託す「残された1台」であるし、オジェ自身にしても、メキシコやアルゼンチンで失ったポイントを取り戻すチャンスでした。なのに...。なかなか初タイトルへの挑戦は難しいもののようです。

さてさて。残ったのは、フォードの2台と、ペター。
ペターのC4はカスタマー仕様でエンジンパワーが抑えられているようなので、フォードにとって脅威とならないでしょう。注目なのは、マルコム・ウィルソンが、ミッコとラトバラを自由に戦わせるか否か。
追記:RALLY PLUS オーストラリア号によると、ペター車のエンジン&ギアボックスは復調したようですね。ペターも苦労が耐えませんね...。

シトロエンが消えた今、(チームとしては)2人を競わせてリスクを取る理由はありません。また、チャンピオンシップにおいては、ミッコがかろうじてローブに手が届く位置に居ます。
Day2後半。最近の勢いを反映するようにラトバラが飛ばしてゆきます。今年は、勝てそうなイベントで不運が多かっただけに、ラリーファンとしは、勝たせてあげたいトコですけどね...。

フォードの戦略。
チームオーダーが発令され、結局は、ラトバラがミッコに譲り、ミッコ-ラトバラの1-2でラリーは決着。ペターの追い上げが激しかったら、オーダー出す余裕も無かったんでしょうけど...まあ、予想通り。
今年のラトバラは、No2待遇では無いものの、この局面では仕方の無いトコでしょうね。追う立場のフォードとしては、ポイントスタンディングスで可能性のあるミッコに集約するしかないのですから。

シトロエンの戦略。
Dayリタイアで大きく順位を落としていた2人ですが、ペナルティーの少ないオジェが、9位に位置していました。しかし、SS25でタイム調整し、TOPから 9:46 遅れの24番手タイム。ローブと順位を入れ替えました。結果、ローブは、10位で 1ポイントを獲得。オジェは11位。

戦略は戦略ですけどね、ファンとしては、フォードのは受け入れ、シトロエンのは受け入れられません。ローブに1ポイントを獲らせるために、オジェが10分も停車するなんて...。まあ、ルールの隅をつついて、できる事をなんてもやるのがモータースポーツでもありますが。
ファン心理として、戦略を認める/認めないはケースバイケースなんで、ルールで線を引くなんてムリな話だよねぇ...。スチュワードの権限強化で解決できませんかねぇ。

ローブはパワーステージも獲り、4ポイントを獲得。このポイントは大きいね。ミッコとは15ポイント差です。