2011-03-08

WRC Rd.02 メキシコ

スウェーデンでポディウムを独占しホクホク顏のフォード勢が、おそらく一番懸念しているであろうイベント、メキシコ。去年は、フォードとシトロエンの差がハッキリと出てしまった恐ろしいイベントでした。
シトロエンとフォード(M-Sport)のリソースの差を考えると、今年もここで勝つのは難しいかもしれません。

Day1 (SS1~SS10)
乾いたルーズグラベルの掃除役はフォード勢。そんな事はスウェーデンをフィニッシュした瞬間に決まっている事なので、ただ頑張るのみ。SS5終了時点で、ローブ、オジェ、ペターのオーダー。4番手ミッコは、既に40秒後方。
午後に入って、ペターがトラブルでタイムロス。フォード勢の順位が繰り上がりますが、シトロエンワークスとの差は広がる一方。オジェとローブが2秒差の争いをする中、3番手のミッコは 1:22.2 遅れ。
フォードにとっては、今年もキツイ展開ですが、ダメージを最小限に抑える戦いと考えれば、3位は悪くないポジションですね。

Day2 (SS11~SS19)
さて、今回のラリーの注目は、資金難で2010シーズンの参戦を控えていた、E・ノビコフの復活であります。コドラは鬼の教官S・プレボー。ストバート・フォードからの参戦であります。超速いけど、超クラッシュするという典型的な発展途上のヤングドライバー。速さと安定性のバランスがどの辺りに落ち着くのか、非常に楽しみであります。

速さはラリー・メキシコにおいても健在であり、フィエスタを駆りワークス勢4台の後ろ、5番手に位置してその存在感をアピールしております(ました)...SS13までは。なんと、オイル漏れからのオーバーヒートコンボで、スーパーラリーならず。リタイアとなりました。無念。
今回は、シトロエンも電気系のトラブルが続発したりしてますし、Newカーへスイッチした余波が現れている感じですね。

ラリー・リーダーは、オジェ。2番手には、TC遅着で50秒のペナルティを喰らいながら、軽々と(?)挽回し、さらにはDay3の出走順を考えてペース調整までしたローブ。フォード勢は、大きく遅れて、ミッコ、ラトバラ。

Day3 (SS20~SS22)
いやーシトロエンの一騎打ちかぁ...なんて思っていたら、オジェがストップ。コースオフして、F・ホイールを失ったとか。ローブがメキシコを連勝してしまうのは悔しいが、ミッコも2位へ浮上。

面白いのがミッコのタイム。Day3は、SSが3つ。ラストはパワーステージ。前を行くローブには、とても追いつけるタイム差ではない。後ろのラトバラとも1分以上の差。この状況で、SS20は、ローブから18秒遅れのステージタイム。SS21では、ステージWinのラトバラから12.6秒遅れのタイム...あれ?タイヤ温存?
最終SS22、パワーステージ。見事ミッコがステージWIN!プラス3ポイントを獲得しました。

いや、始まる前はどんなに酷い状況になるのかと、心配したラリー・メキシコでしたが、終わってみれば、ミッコ、2位フィニッシュ&パワーステージWinnerと、ダメージ・リミテーションとしては申し分ない結果となりました。カンラカンラ。

まあ、ローブのDay2を見ると、今後のグラベル戦が怖いんだけどね。